女性エンジニアの平均年収は、男性エンジニアに比べると低い水準になっているのは事実である。年齢別に見ると30代や40代では100万円以上の差ができてしまっている職種も多くなっている。
このような状況が生まれている理由として、キャリア構築における遅れが大きい。
というのも、20代から30代前半の、一般的に働き盛りと言われている時期に、結婚や出産といったライフイベントが連続することが多い。特に出産と育児については1年から2年程度の離職期間が必要になるため、この間に女性エンジニアとしてのキャリア構築ができずに終わってしまうことになりやすい。ライフイベントがあるという理由で企業側からも重要な職務に就かせてもらえない場合もあり、結果として大きな成果を上げる機会に恵まれないこともしばしばある。
しかし、結婚や出産などの大きなライフイベントがある前に技術や経験は積むことができるため、年収の問題についても挽回している例は少なくない。そのキャリアを生かして独立することにより年収を上げている女性エンジニアも増えてきているのである。
働き方として独立するのは女性エンジニアにとっては合理的であり、ライフイベントがあったらそれに応じて仕事の量を調節すれば良い。その時々に合わせて最大限の時間をエンジニアとして働くのに費やせる働き方になるのである。キャリア構築に遅れを取ることも少なく、むしろキャリアを生かして年収を上げるのに成功しているケースが多くなっている。